シクラメンテ シェフ 伊藤吉暢さん インタビュー

シェフのおまかせコースで、イタリア・シチリア料理のおいしさを

イタリアの南、シチリア島の家庭のような店内で、アットホームなもてなしをしてくれる「シクラメンテ」は決まったメニューはなく、シェフの伊藤吉暢さんがゲストの苦手食材やアレルギーを聞いて、その日、その時の食材を使ったコース料理を提供してくれます。生産地を実際に見て仕入れている食材も多く、料理が完成するまでのストーリーが見える、楽しい食事ができる料理店となっています。

友人の部屋に招かれたような、家庭的な温かさがあるお店

カジュアルな雰囲気の内観
カジュアルな雰囲気の内観

――このエリアにお店をオープンされるまでの経緯を教えてください。

伊藤さん:もともとサラリーマンをしていましたが、イタリアが好きだったこともあり、方向転換をして料理の世界で7年ほど修業し、2006(平成18)年からイタリアへ行きました。日本でのイタリア料理の経験を試すため、イタリア中部・北部のさまざまなお店で仕事をし、最終的に憧れの南イタリア、シチリア島で1年半の仕事をしました。帰国後、他店で働きながら自分の理想の店に合う場所を探していたところ、この場所が見つかり、直感でここに自分の店を構えようと決めました。お店のオープンは2012(平成24)年になります。

シクラメンテ外観
シクラメンテ外観

――カジュアルな雰囲気のお店ですが、細かいところまでイタリア・シチリアの雰囲気がありますね。

伊藤さん:以前、カフェだった店舗をスタッフや家族とともにリノベーションして仕上げました。壁を塗ったり、机は一枚板を切り出して足をつけたり、手作りしています。イメージは私がイタリアに住んでいた時の部屋です。温かな光の裸電球や飾り棚に並べたイタリア雑貨などで、家庭的な雰囲気を演出しています。内装はカジュアルですが、料理はきちんとした、満足いただけるコース料理を提供しています。

見た目にワクワク、食べて嬉しくなるシェフのおまかせ料理

見た目も美しいデザート
見た目も美しいデザート

――決まったメニューはないとのことですが、どのようなスタイルで料理を提供されていますか。

伊藤さん:ランチもディナーもコースのみです。その日に用意されている食材を使い、お客様の苦手食材やアレルギーをうかがって料理を提供しています。アレルギーへの対応や、工夫をしながらできる限りの対応をしています。また、同じ料理でも季節に応じて使う食材や調理法を変えたり、盛り付けを変えたり、おいしく、楽しんでいただけるようにアレンジをしています。そのため、隣の席と違う料理をお出しする、ということもあります。

ワインによく合う肉料理
ワインによく合う肉料理

――どのような食材を使われていますか?

伊藤さん:日本は世界の食材が集まる恵まれた国です。季節に合わせて食材を各地から仕入れていますが、例えば、鳥取の「大山黒牛」のイチボ肉、岡山で生産されているリコッタチーズなど、生産地を見て使用している食材が多くあります。リコッタチーズの生産者は出産シーズンのヒツジやヤギの乳を入れることもあり、とてもシチリアっぽいな、と。年間を通して味は少しずつ変化しますが、それもふまえた調理をしていきます。お客様に、食材の背景や作り手の顔をイメージしてもらえるように伝えたいとも思っています。

種類豊富なアルコール類
種類豊富なアルコール類

――アルコール類も種類が多いと聞きましたがどのような内容でしょうか。

伊藤さん:ワイン、ビール、食後に飲んでいただけるグラッパなどを用意しています。それぞれあまり目にしない種類も揃えているので、リスト名から選んでいただくより、説明させていただいた方が良いと思い、料理と同じように、お客様の好みや料理に合わせた提案をしています。シチリアワインの「マグマ」は初めての方には驚く味かもしれませんが、生産者の人柄や産地の様子をお伝えすると味わいも変わってくるはず。やはり、料理と同じように、それぞれの風景もイメージしていただきながら、飲んでいただきたいと思います。

シェフ、スタッフとの会話が楽しいシチリアの話

素晴らしい料理の数々
素晴らしい料理の数々

――シチリア島はどんな場所ですか?

伊藤さん:いろいろなことを受け入れてくれる地域です。シチリア人は「仕事をしなくても、エンジョイしようよ!」という、陽気で明るい人柄です。シチリアで修業をしていた時は一緒に働いていたシェフが「裏山に食材を取りに行こうよ!」と誘ってくれるなど、とても家庭的。おかげでたくさんの地のものを見ることができました。エトナ火山の噴火で土壌は鉄分が多く、野菜やワインのぶどうがおいしく育っていました。また、島の歴史は長く、植民地時代にさまざまな歴史や文化が入ってきているので食材が豊富です。それらの食材をいかしておいしい料理にするのが、シチリアのシェフの技術です。

――どのようなお客様が来店されますか?

伊藤さん:この店を気に入って通ってくださる方もいれば、ふらりと立ち寄ってくれる方もいます。JR「鶴舞」駅に近いこともあり、遠方から足を運んでくれるなど、お客様に恵まれています。会話の中で、私がシチリアの様子を話したら興味をもってくださって、旅行先にシチリアを選んでくださった方もいてとても嬉しく思いました。

二人掛けテーブル
二人掛けテーブル

――名古屋市中区千代田エリアの特徴や魅力を教えてください。

伊藤さん:お店をオープンしてから5年の間にも、いくつものレストランがオープンし、とても良い評判を聞いています。地域のお客様が温かく迎えてくれる雰囲気もあり、立地が良いということではないでしょうか。オープン前にリノベーションをしている時には、近所の方にたくさん声をかけていただきました。地下鉄「上前津」駅とJRと地下鉄の「鶴舞」駅の両方に近いのですが、商業施設がたくさんある賑わうエリアからは少し離れているので、落ち着いている、住みやすいエリアだと思います。

お店の入り口
お店の入り口

――久屋大通エリアの方にメッセージをお願いします。

伊藤さん:おかげさまで、5周年を迎えることができました。これからも店名になっている「シチリアっぽく!」をテーマに、旬の素材をふんだんに使ったシチリア料理をゆっくり楽しんでいただきたいと思います。

 

シクラメンテ

シェフ 伊藤吉暢さん
所在地 :愛知県名古屋市中区千代田2-3-6
TEL :052-252-5090
※この情報は2017(平成29)年3月時点のものです。