真宗大谷派名古屋別院(東別院)
1690(元禄3)年、当時の尾張藩主だった徳川光友より寄進された、織田信長の父、信秀が築いた古渡城の跡地に建立された「真宗大谷派」の寺院。尾張の人々からは「御坊さん」の名で親しまれ、名古屋教区(尾張地方)唯一の別院として地域に根ざした取り組みを行っている。広大な境内にはたくさんの施設や史跡があり、静かに手を合わせることができる450畳を超える本堂のほか、子どもたちの剣道教室が開かれる「洗心道場」や仏教図書館の「教化センター」、講演会ができるホールなどがある。1945(昭和20)年3月の名古屋空襲によってほとんどの建物が焼失してしまったが、東門は1841(天保12)年の「尾張名所図会」にある別院境内図に記載されていることから、当時のものとされ、名古屋別院に現存する最古の木造建造物となる。
同院では、仏教の教えにふれることができる行事を多彩に行っている。毎日の朝のお勤めや永代経、毎月5日〜28日に行われる定例法話には誰もが参加できる。子ども向け行事もあり、例えば、春の「親鸞聖人御誕生会法要・東別院初まいり」、「子ども報恩講」ではもちつき大会や人形劇などが催される。夏の早朝に行われる「暁天講座」(8月)、「人生講座」や親鸞聖人の教えを学べる「真宗門徒講座」などの講座、1泊2日でお寺体験ができる「おてらいふ」も開催している。
毎月12日は御坊縁日「一如さん」の日。名古屋別院の開基である一如上人の命日にちなむもので、朝7時30分から行われる朝のお勤めに始まり、法話や法要などが行われる。境内には野菜や果物、衣料品や植木、陶器などを販売する露店が出店し、賑やかな雰囲気に。また、毎月、8のつく日(8日、18日、28日)は境内で「東別院 暮らしの朝市」が開催される。毎回、200店舗ほどの出店があり、有機無農薬の野菜、手作りパンやお菓子、雑貨などが並ぶ。
真宗大谷派名古屋別院(東別院)
所在地:愛知県名古屋市中区橘2-8-55
電話番号:052-321-9201
開門時間:6:00~16:30(5月~9月は17:30まで)
https://www.ohigashi.net/